[ NEWS ]
MIN-ONミュージック・ジャーニー~カーボベルデ編~
皆さん、民音ミュージック・ジャーニーへようこそ。
今回は、アフリカ大陸の西に浮かぶ島国、カーボベルデ共和国へ、カーボベルデ共和国文化・創造産業省の皆様とともにご案内いたします。
カーボベルデは、10の大きな島と8つの小島からなる総面積約4,033km²の火山列島です。15世紀頃までは無人の群島でしたが、その後はポルトガルの植民地となり、1975年に独立を果たしました。


1日目:首都プライアでカーボベルデの食文化を味わおう
2日目:ボアヴィスタ島で伝統音楽モルナの旋律にひたろう
3日目:サル島でレモンシャークと触れ合おう
4日目:バイア・ダス・ガタスの音楽フェスティバルに参加しよう
今回の旅では、カーボベルデの代表的な島々を音楽とともに巡りましょう。
1日目:サンティアゴ島と首都プライア
今回の旅は、サンティアゴ島の空の玄関口であり、人権の闘士ネルソン・マンデラの名を冠する「ネルソン・マンデラ国際空港」から出発します。空港がある首都のプライアは政治・経済・文化の中心地であり、国内人口のおよそ1/4にあたる約15万人が暮らしています。旧市街のプラトーは歴史的な建造物が多く残り、徒歩で散策しながらカラフルで美しい街並みを楽しめます。



アコーディオン・ダンス・ミュージック「フナナ」
フナナはサンティアゴ島発祥とされる音楽ジャンルです。最大の特徴は、アコーディオンと鉄製の擦弦楽器「フェリーニョ」が織りなす高速のリズムです。ここでは、フナナの伝説的バンド「Ferro Gaita」の『Carne Salgado』をお聴きいただきます。思わず踊り出してしまいそうなダンサブルなサウンドが、旅の気分をより一層高めてくれるでしょう。
世界遺産シダーデ・ヴェーリャ
プライアから15km西に位置するかつての首都です。熱帯地域に建設された最初のヨーロッパ植民地として、歴史的に貴重な価値を持つことから、2009年に世界遺産に登録されています。西アフリカ最古の教会跡や1590年に築かれたサン・フェリペ要塞が見どころです。

カーボベルデの食文化
プライアではオシャレなカフェやレストランから生活に根ざした市場まで、多様なお店で食事を楽しめます。カーボベルデの国民食と言えば、野菜や豆、肉・魚を煮込んだ「カチュパ」と呼ばれるシチューです。デザートには、市場で手に入る「ドセス」(ココナッツをベースにした甘いお菓子)もおすすめです。

サンティアゴ島生まれの歌姫「エリーダ・アルメイダ」の来日公演が決定!
2025年はカーボベルデと日本の外交関係樹立から50周年の佳節にあたります。民音では同国との記念すべき初交流として、11月にアフリカン・ポップスの若き歌姫エリーダ・アルメイダを招聘し、待望の来日公演を行います。
彼女が歩んだ道のりは決して平坦なものではありませんでした。幼少期から困難な生活環境に身を置き、10代でシングルマザーとなってからは、幼い子どもを育てながら学業と仕事の両立を続けていました。
そんな中で大きなチャンスを手にした彼女は、2014年にリリースされたデビューアルバム『歌わずにはいられない』で、瞬く間に国内外からの注目を集めます。彼女のソウルフルな歌声には、逆境を乗り越える強さと、人を慈しむ温もりが宿されています。
世界を舞台に活躍する歌姫の感動的なステージをどうぞお見逃しなく!
2日目:ボアヴィスタ島
プライアから飛行機で約45分間北上すると、ボアヴィスタ島のサル・レイに着きます。ボアヴィスタ島は約55kmにわたって続く白い砂浜と、ターコイズブルーの海が広がる楽園です。ヴィアナ砂漠やアタランタビーチなど、自然の美しい見どころが数多くあり、旅の疲れを忘れさせてくれます。



ユネスコ無形文化遺産に登録された音楽「モルナ」
ボアヴィスタ島では、夕暮れ時に島中でモルナが響き渡ります。モルナとはカーボベルデの伝統音楽であり、ゆったりとしたリズムと哀愁を帯びた旋律が特徴です。植民地時代の抑圧された環境を背景に生まれ、現在では家族や故郷をテーマに歌われることが多いです。ここでは、モルナを世界に広めたセザリア・エヴォラの『Petit pays』をお聴きください。
3日目:サル島
ボアヴィスタ島から船で北上すると、サル島に到着します。サル島にも国際空港があり、飛行機を使えば約15分でアクセスすることも可能です。島の名は塩を意味するポルトガル語(Sal)に由来し、その名の通り、かつては塩業で栄えていました。美しいビーチに温かく澄んだ海、サンゴ礁に囲まれながら、島国ならではの魅力を存分に味わいましょう。

モルナから発展したダンスミュージック「コラデイラ」
コラデイラはモルナから発展したダンスミュージックであり、よりテンポが速く、2拍子のリズムに特徴があります。哀愁のあるモルナの旋律に、陽気なリズムが融合したコラデイラは、美しいビーチの景色にピッタリです。
サル島では、ウミガメやレモンシャークといった海の生き物が旅人を出迎えてくれます。また、青く輝く洞窟ブルーアイやペドラ・デ・ルメ塩田など、めずらしい景色に出会えるのも魅力です。



4日目:サンヴィンセンテ島と第二の都市ミンデロ
サル島から飛行機で約45分間西へ移動すると、第二の都市があるサンヴィンセンテ島に着きます。ここは文化首都とも呼ばれる音楽と芸術の都であり、中心都市のミンデロでは音楽祭やアートイベントが多数開催されています。


北東部のバイア・ガス・カタスでは、毎年8月の満月の週末に、大規模な音楽フェスティバルが開催されます。40年以上の歴史ある音楽イベントであり、「アフリカのウッドストック」と評されるほど国際的な注目を集め、期間中は欧米からも大勢の観光客が訪れます。
カーボベルデと日本の意外なつながりから生まれた歌『サイコーダヨ』
ミンデロの港には、1960年代頃に日本のマグロ漁船が多数寄港し、交流が生まれていきました。ミンデロの人々は日本人船員を温かく迎え、彼らのことを「サイコー(最高)」と呼ぶようになりました。そこから、『SaykoDayo』という歌が生まれ、今でも多くの人が口ずさめるほど親しまれています。
10月10日(金) 大阪・関西万博 カーボベルデ・ナショナルデー

大阪・関西万博では、世界中のさまざまな国・地域が1日限定で主役となり、伝統的な芸術や特色ある文化、料理などを披露する「ナショナルデー」が行われています。
カーボベルデのナショナルデーは、10月10日(金)。今回の旅で触れた音楽や文化を直接体験できる素敵な機会が待っているかもしれません。秋に万博へ足を運ばれる方は、ぜひカーボベルデのナショナルデーをお楽しみください。
・日時:2025年10月10日(金)
・会場:EXPOナショナルデーホール「レイガーデン」
最後に、カーボベルデ共和国文化・創造産業省が推薦する音楽家の演奏をお楽しみください。
-
“Nha Rabujenta” – Assol Garcia
-
“Dança Ma Mi Criola” (Toy Vieira作曲) – Tito Paris
-
“Bai Ta Pupa” – Ferro Gaita

皆さん、カーボベルデへの音楽の旅はいかがでしたでしょうか。
音楽の旅はまだまだ続きます。次回もどうぞお楽しみに。
協力、写真提供:カーボベルデ共和国文化・創造産業省
Min-On Concert Association
-Music Binds Our Hearts-



