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音楽で心をつなぐ、ガーナと日本――ガーナ大使館参事官とウィネバ青年合唱団メンバーが語る文化交流
2026年5月29日、駐日ガーナ共和国大使館と民音は、港区の協力のもと、東京・赤坂区民センターにて「ガーナ・ウィネバ青年合唱団――若者、文化、ハーモニーを通じたガーナの再生」を開催しました。
ガーナを代表するユース合唱団の一つであるウィネバ青年合唱団は、伝統音楽、クラシック、現代アフリカ音楽などを通して、ガーナ音楽の豊かな多様性をステージで披露しました。また、日本のシンガーソングライター・佐藤ひらりさんと、日本在住のガーナ人によるゴスペルグループ「ニャミティアセ」も出演しました。

公演当日、駐日ガーナ共和国大使館のクリストファー・E.K.・ガバ参事官と、ウィネバ青年合唱団のメンバー、ジェフリー・ダニエル・アモア氏にインタビューを行い、人と人との交流、ガーナの文化と音楽、日本への印象、そして人々を結びつける音楽の力などについて伺いました。
(インタビュー:2026年5月29日、文化放送)
▼ インタビューのダイジェスト映像はこちらから
クリストファー・E.K.・ガバ 参事官

1. 音楽から生まれる「人と人とのつながり」
まず、日本の皆様にガーナの音楽と文化を紹介できる、このような機会をいただけたことに心から感謝しています。そして、合唱団の歌を聴きに来てくださった皆様にも感謝を申し上げたいと思います。
近年、外交のあり方は変化しています。長く心に残るような影響を生み出すためには、政府間の関係だけでなく、人と人とのつながりが大切だと考えています。そうした交流こそが、より深く、持続的な絆を育むものだと思います。
ウィネバ青年合唱団のメンバーは、歌うことに情熱を持つ若者たちです。今回の来日を通して、彼らがガーナの歌や文化を日本の皆様に伝えると同時に、日本の文化についても学び、その経験をガーナに持ち帰ってくれることを願っています。
2. 日本で感じた、伝統と現代の美しい共存
私は家族と一緒に日本に住んでいますが、家族全員が日本を大好きです。息子の一人は、日本語もとても流暢(りゅうちょう)に話せるようになりました。
日本はとても安全で平和な国です。また、日本とガーナの文化には、いくつもの共通点があると感じています。特に日本ならではだと思うのは、伝統や文化と現代的な発展を見事に融合させている点です。これほど高度に発展しながら、自国の文化を大切に守り続けていることは素晴らしいと思います。
私自身も、温泉を訪れたり、お祭りで神輿(みこし)を担いだりするなど、日本の伝統文化を実際に体験する機会がありました。そうした経験を通して、日本文化のさまざまな側面に触れることができています。
3. チョコレートだけではない――ガーナという国の魅力
まず、ガーナは平和で、人々を温かく迎える国です。民主的な政権交代を平和的に行ってきた長い実績があり、この地域でも安定した国として広く知られています。
また、ガーナにはアフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)の事務局本部が置かれており、アフリカ各地の市場につながる重要な玄関口でもあります。
観光の面でも、たくさんの魅力があります。美しい自然があり、ユネスコの世界遺産もあります。
しかし、何よりも素晴らしいのは人々です。ガーナ人はとても温かく、人を歓迎することが大好きです。初対面であっても、親しく握手をしたり、友人のように迎えたりします。ガーナを訪れる方には、まるで自分の家にいるように感じてもらいたいと思っています。
4. 遠く離れていても通じ合う、ガーナと日本の価値観
相手を敬うという価値観には、共通するものがあります。例えばガーナでは、年配の方がやって来て座る場所がなければ、若い人が立って席を譲ります。日本でも同じような心遣いを目にしました。
また、伝統的な習慣や、食事を共にすること、おもてなしを大切にすることにも共通点があります。ガーナと日本は地理的には遠く離れていますが、人として大切にしている基本的な価値観は、とても近いところがあると感じます。
5. 多様な文化から生まれる、豊かなガーナ音楽
ガーナには本当にさまざまな音楽があります。それは、国そのものが非常に多様だからです。ガーナには16の州があり、多くの言語や方言が存在しています。そして、それぞれの地域に、それぞれ独自の歌や音楽の伝統があります。
そうした多様性こそが、ガーナ文化の一部なのです。今回のウィネバ青年合唱団の公演を通して、日本の皆さんにも、ガーナという国のさまざまな側面を映し出す音楽を聴いていただけると思います。
6. 小さな町から世界へ――ウィネバ青年合唱団が伝えるもの
この合唱団は、ウィネバという地域で、とても小さなところから始まりました。そして、若者たちの才能と努力によって成長してきました。今では国の重要な行事でも歌い、海外でも公演するようになっています。
彼らの歩みは、「どのような場所から始めたか、どのような環境に生まれたかだけで、その人の未来が決まるわけではない」ということを示していると思います。努力を重ね、才能を磨いていけば、新しい機会は開かれていきます。
ウィネバは漁業の町で、ガーナのほかの地域ほど国際的に知られているわけではありません。しかし、音楽を通して、そこに暮らす若者たちは世界へと羽ばたく舞台を得ることができました。その物語が、日本の皆さんにとっても何かの励みになればと思います。

7. 「共創」へ――これからのガーナと日本の文化交流
ぜひ、いつかウィネバ青年合唱団に再び日本を訪れてもらい、さらに多くの都市で公演する機会を持ってほしいと思っています。
しかし、交流は一方向だけであってはいけません。私は、日本の合唱団にもぜひガーナを訪れてほしいと思っています。それこそが「共創」の精神です。両国の人々が出会い、互いに学び合い、交流を継続していくことが大切です。
今回のコンサートをきっかけに、ガーナと日本の交流がさらに深まり、人と人とのつながりが強くなっていくことを願っています。
日本では、まだガーナについてあまり知らない方も多くいらっしゃいます。アフリカは、非常に多様な国々から成る大陸であり、ガーナにはガーナ独自の歴史、文化、そしてアイデンティティがあります。今回の公演を通して、皆さんにガーナという国をより深く知っていただき、両国のさらなる友情の始まりとなることを願っています。
ジェフリー・ダニエル・アモア氏

1. 初めての日本――心に残った東京での時間
とても素晴らしいです。皆さんとても親切ですし、これまで訪れた場所もすべて楽しむことができました。東京はとてもきれいで、よく整った街だと感じています。日本での滞在を本当に楽しんでいます。
東京タワーと皇居にも行きました。初めての日本訪問として、とても思い出深いものになっています。
2. 歌、リズム、ダンス――ステージができるまで
まず曲を選び、その後、何度もリハーサルを重ねていきます。また、それぞれの曲にどのようなダンスや動きが合うのかも考えます。
私たちは、とても幅広い音楽に取り組む合唱団です。ガーナの音楽だけに限定せず、ほかのアフリカ諸国の音楽や、世界各国のレパートリーも歌います。そのため、一つの公演をつくり上げるまでには、たくさんの準備が必要です。ステージですべてがうまく一つになるように、時間をかけて計画し、練習を重ねています。
3. 12歳から始まった、音楽との歩み
12歳くらいのときに入団しました。子どもの頃から、歌だけでなく、面白い音や美しい音を出すものなら何にでも惹かれていました。
友人がこの合唱団を紹介してくれて、「いろいろなことをやっている合唱団だから、一緒に入ってみないか」と声をかけてくれました。当時の私は、実はきちんと歌う方法を知りませんでした。入団してからさまざまな訓練を受け、実際に団員として歌い始めたのは、約1年後のことでした。
そのトレーニングが、私にとって音楽との本格的な歩みの始まりでした。
4. 思わず体が動き出す――ガーナ音楽「ハイライフ」の魅力
ガーナ音楽にはさまざまなジャンルがありますが、私が個人的に特に好きなのは「ハイライフ」です。
ハイライフには、誰でも自然と体を動かし、踊りたくなるようなリズムがあります。音楽を聴けば、自然と体で感じることができます。一方で、多くの曲には、とても意味の深い歌詞もあります。
たとえ歌詞の言葉が分からなくても、リズムやドラム、さまざまな音を通して楽しむことができます。それがこの音楽の素晴らしいところの一つです。言葉の意味を理解するより先に、音楽が心に届くことがあるのです。
5. 日本の歌を歌う――音楽に込める文化への敬意
特に発音を正しくするために、練習が必要でした。大使館の方々にも協力していただき、私たちの歌を聴いて、日本語の発音を教えていただきました。
ほかの国の音楽を歌うときも、同じように取り組んでいます。その国の言葉をできるだけ正確に歌うことによって、その国の人々や文化に敬意を示したいと思っています。
私自身も日本の音楽を聴きました。その中で特に心に残ったのが、坂本九さんの「上を向いて歩こう」です。海外では「Sukiyaki(スキヤキ)」というタイトルで知られています。歌詞の意味を知ってから、さらにこの曲を好きになりました。
6. 音楽から、その先のガーナへ
音楽は、私たちが一つの国として団結するための方法の一つです。同時に、ほかの国の人々を招き、私たちの文化を体験してもらうための方法でもあります。
ガーナには、実にさまざまな音楽やダンスがあります。私たちは、その多様性をできる限りパフォーマンスの中に取り入れようとしています。もともとは合唱曲ではない音楽もありますので、それを合唱用に編曲し、私たちなりの形で届けています。
ただ、ステージで体験していただけるものは、ガーナ文化のほんの一部です。私たちの音楽を聴いたことをきっかけに、日本の皆さんにも実際にガーナを訪れてほしいと思っています。現地で音楽やダンス、人々、文化に直接触れることで、さまざまな角度からガーナの魅力を発見していただけると思います。
7. 佐藤ひらりさんとの共演
とても素晴らしい経験でした。彼女が今回のコンサートに参加すると最初に聞いたとき、インターネットで調べて、どのような活動をしている方なのかを知りました。そして、初めて一緒にリハーサルをしたとき、その素晴らしい演奏に感動しました。
彼女と同じステージに立てたことを本当に光栄に思いますし、今回のコンサートに参加していただけたことを、とてもうれしく思っています。
8. 「音楽は、許可なく魂に入ってくる」
音楽は、これからもずっと私の一部であり続けると思います。一方で、現在はITマネジメントについても学んでいるので、その分野でも自分自身を成長させていきたいと考えています。
以前、今は亡きナイジェリアの歌手の言葉で、とても心に残っているものがあります。
「音楽は、あなたの魂に入るのに許可を必要としない」
本当にその通りだと思います。どこで音楽を耳にしても、音楽は許可を求めることなく心の中に入ってきます。ただ、その音楽を感じるのです。それこそが音楽の持つ力だと思いますし、だからこそ、これからも音楽を自分の人生の一部として大切にしていきたいと思っています。
9. ガーナ人としての誇り――人々の温かさとおもてなし
私はいつでも、自分がガーナ人であることを誇りに思っていると伝えています。ガーナの人々は、礼儀正しく、心が開かれていて、親切です。新しい友人をつくることが好きですし、外国から来た人であっても、ガーナ国内の別の地域から来た人であっても、私たちのそばにいる人には安全で、安心して過ごしてもらいたいと思っています。
そうした人々の温かさやおもてなしの心は、私がガーナという国を誇りに思う理由の一つです。
また、民音、駐日ガーナ共和国大使館、そして今回のコンサートの実現に携わってくださったすべての皆様に、心から感謝を申し上げたいと思います。日本滞在中、さまざまな場面で本当に多くの支援をいただきました。
公演の前日には、民音音楽博物館も訪れました。そこで聴いた「母」という曲が特に心に残っています。民音の創立者が作った曲だと伺いました。
私たちを温かく迎え、支え、今回のコンサートのために力を尽くしてくださった皆様、本当にありがとうございました。心から感謝しています。

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一般財団法人 民主音楽協会
-Music Binds Our Hearts-


