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2026/06/23 民音研究所

第2回「平和構築の音楽」ワールドサミットを英国・北アイルランドで開催

第2回「平和構築の音楽」ワールドサミットを英国・北アイルランドで開催

―平和構築の音楽研究の新たなアジェンダ構築へ―


民音研究所(MOMRI)は、2026年6月9日から12日まで、英国・北アイルランドのクイーンズ大学ベルファストにおいて、第2回「平和構築の音楽」ワールドサミット(2026 World Summiton Music in Peacebuilding)を開催しました。本サミットは、同大学の平和研究機関であるQueen's Institute for Peace, Security and Justice(QIPSJ)との共催により実施され、研究者、教育者、音楽家、平和活動家らが世界各地から集いました。


今回のテーマは、「平和構築の音楽――現代世界における研究課題と未来への展望」です。


本サミットでは、音楽が人と人との関係を結び直し、対話と信頼を育みながら平和への道を開く可能性について、研究・実践・教育の各観点から活発な議論が行われました。

 


サミットには、民音研究所の研究員4名と協力研究員8名が参加しました。米国、英国、日本、ナイジェリア、コロンビアなど、多様な地域で研究や実践に取り組む専門家が一堂に会し、それぞれの知見や経験を共有しました。


協議では、

①音楽と暴力との関係
②暴力を予防するうえでの音楽の可能性
③暴力発生後の修復と和解における音楽の可能性

という三つの視点を中心に、さまざまなテーマについて議論が展開されました。参加者は世界各地での研究成果や実践事例を紹介しながら、「音楽はどのように人と人との関係を結び直し、平和構築の活動に活用できるのか」という根本的な問いについて意見を交わしました。


また、「平和構築の音楽(Music in Peacebuilding)」という国際的・学際的な研究分野を今後どのように発展させていくべきかについても協議が行われました。参加者は、現代社会が直面する分断や暴力、対立の課題に対し、この研究分野がどのような貢献を果たせるのかを考察し、そのために必要な研究アジェンダの方向性について意見を交わしました。


期間中は、研究協議に加えて、大学や地域社会との交流も実施されました。また、QIPSJの研究者や大学院生との学術交流、さらには北アイルランドの平和構築活動に携わる団体との対話を通じて、研究と実践を結び付けるための具体的な方途について理解を深めました。


特に、QIPSJのキアラン・マケヴォイ教授との懇談では、北アイルランドの和平プロセスや和解の経験を踏まえながら、紛争後社会における法と和解、そして音楽や文化活動が果たし得る役割について意見交換が行われました。また、ベルファストを拠点に活動するBeyond Skinとの交流では、芸術活動を通じたコミュニティ形成や平和構築の実践に触れ、「平和構築の音楽」が社会のさまざまな分野と結び付き得ることを確認しました。

 


平和とは理念として語るだけではなく、現実社会の課題と向き合いながら、対話と信頼の積み重ねによって築かれていくものであることを参加者は改めて実感しました。歴史的に分断と和解の経験を持つベルファストの地で平和について語り合ったことは、参加者にとって大きな学びとなりました。


今後、民音研究所は本サミットで共有された研究アジェンダをもとに、暴力や分断を客観的に把握する研究手法の開発、平和活動実践者への聞き取り調査、アクション・リサーチの推進、研究者・実践者への提言作成などに取り組んでいきます。また、「MOMRI Dialogue Network」や「MOMRI Hub」を活用しながら、世界各地の研究成果や実践事例を発信し、「平和構築の音楽」に関する国際的な知識基盤の充実を図っていきます。



民音研究所は今後も、世界各国の研究者・実践家との連携を深めながら、「平和構築の音楽」の研究と実践を通して、人と人との対話と信頼を育み、平和の文化の創造に貢献してまいります。