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2025/10/28 ミュージックジャーニー

MIN-ONミュージック・ジャーニー~トーゴ編~

皆さん、民音ミュージック・ジャーニーへようこそ。

今回は、西アフリカに位置するトーゴ共和国へ、駐日トーゴ共和国大使館の皆様とともにご案内いたします。

トーゴは南北に細長い国であり、北から南へ5つの州が連なっています。ギニア湾に面した南側は熱帯雨林気候、北部はサバンナ気候となっており、南北で気候や景観が異なるのが特徴です。

 

 トーゴの旅のしおり 

・ロメの大市場で民芸品を手に入れよう

・カラの伝統行事「エヴァラ」を見てみよう

・トーゴの伝統楽器に触れてみよう

 

 

美しいビーチと首都ロメを擁する沿岸州



南部の沿岸州には、トーゴ最大の都市ロメがあります。ロメは古くからコーヒー豆やパームヤシなどの輸出港として発展してきました。市内には近代的なホテルやレストラン、商業・文化施設が建ち並ぶ一方で、伝統的な様式の建造物も共存しています。

 

ロメ大聖堂と大市場



ロメの見どころの1つは、1901年のドイツ植民地時代に建設された「ロメ大聖堂」です。ネオゴシック様式の外観と内部の彫刻やステンドグラスは、建築物としての価値の高さを感じさせます。

 

また、大聖堂のすぐ近くには、西アフリカでも屈指の規模を誇る大市場があります。日用品のほとんどが取り揃えられているほか、職人の工芸品や伝統衣装も扱われています。

特色ある都市が点在する高原州

 

人口約164万人を擁する高原州は、国内最高峰のアグー山を擁する自然豊かなエリアであり、州都のアタパメ(人口約25万人)やパリメ(人口約15万人)など、多くの人々が暮らす都市もあります。パリメは職人工芸の中心地でもあり、木彫り職人や陶工、織物師といった多くの職人・芸術家が住んでいます。

 

トーゴの食文化


トーゴの食文化は隣接する西アフリカ諸国と似ており、揚げバナナやキャッサバ、フフ(穀物を粉にして練ったもの)などの多様な主食があります。これらにソースを合わせるのが一般的で、ピーナッツを使ったソース「アジンデシ」や、スパイスの効いたトマトベースのソースが人気です。

 

トーゴのビールは世界一?

ドイツの植民地であったトーゴでは、ビールの生産も盛んに行われています。トーゴではギネスビールをライセンス生産しており、過去にはギネスビール社から3度も「リーグ・オブ・エクセレンス」を受賞した歴史があります。トーゴのビールは苦みとコクが強いとされており、スパイシーなトーゴ料理にもピッタリです。

 

豊かな自然に恵まれた中央州



中央州は面積の20%以上が保護地域・保安林となっており、カラ州との境には約1,920km²もの広さを持つ「ファザオ・マルファカッサ国立公園」があります。水牛やゾウ、レイヨウが見られる貴重な自然公園であり、エコガードたちによって環境や治安を守る取り組みが行われています。

 

 

中央州の州都ソコデは、10万人以上の人口を有するイスラム都市であり、織物でも有名な地域です。その織物はチュニックや、地域に住む民族の伝統民族がお祭りの際に着用する刺繍があしらわれた独自のブーブー(ゆったりとしたローブ)などに用いられます。

 

第二の都市を持つカラ州

カラ州の州都カラは、トーゴ第二の都市であり北部の中心地でもあります。宿泊施設や飲食店が充実しており、付近には自然の名所や世界遺産があることから、北部観光の拠点にもピッタリです。

 

伝統行事「エヴァラ」



トーゴには数多くのお祭りがありますが、特に有名なのがカラで行われる「エヴァラ」です。現地の男性の成人式にあたり、年頃の男子が1週間にわたって力を競い合う格闘大会のような儀式です。

 

また、女性は成人式として「アペマ」というパレードに参加します。この時期には、民族ダンスや劇、コンサートなどの公演も行われ、街を挙げて盛り上がります。

 

世界遺産「バタマリバ人の土地 クタマク」



先住民のバタマリバ人が暮らす伝統的な集落であり、「タキエンタ」と呼ばれる泥でできた塔上の住居が特徴的な景観をつくっています。他の文化圏とは一線を画し、独自の景観が保たれた点が評価され、2004年にユネスコ世界遺産に登録されました。

 

トーゴ最北部のサバナ州



ブルキナファソとの国境に位置するサバナ州は、平坦な土地が広がる地域です。ナムンジョガの洞窟壁画や要塞として使われていたノック洞窟など、自然が作り出したユニークな見どころが多いエリアです。

 

トーゴの音楽文化



多様な民族と文化が共存するトーゴでは、幅広いジャンルの音楽が愛されています。最新のダンスミュージックから、ヒップホップ、サルサ、ズーク、カリブのレゲエなど、多様な音楽が受け入れられているのが特徴です。

 

編集部の“イチ押し”アーティスト:キング・メンサー

キング・メンサーは、「トーゴの黄金の声」とも称されるボーカリストです。現代音楽とトーゴの伝統音楽を融合させた唯一無二のスタイルで、ロメを拠点に世界で活躍し、UNESCOからの表彰をはじめとする多数の音楽賞を受賞しています。その傍ら、孤児院の開設や支援財団の設立といった慈善事業にも積極的に力を入れています。


KING MENSAH - Ela Va Eme [Clip Officiel]

 

また、打楽器を中心に、伝統楽器も数多く存在しています。大阪・関西万博のトーゴパビリオンでは、大きな太鼓「アシヴイ」や脇に挟んで演奏する太鼓「アドンド」、マラカスに似た「アカヤ」などの伝統楽器が紹介されていました。

 

最後に、駐日トーゴ共和国大使館が推薦する音楽家の演奏をお楽しみください。

 

  1. Denyigban – Bella Bellow


 

  1. ZIGLIPATA – TOOFAN


https://youtu.be/rq7jqy912e4?si=duN1FMkj2NNB7DXu

  1. “Bai Ta Pupa” – Ferro Gaita


 

皆さん、トーゴへの音楽の旅はいかがでしたでしょうか。

音楽の旅はまだまだ続きます。次回もどうぞお楽しみに。

 

協力、写真提供:駐日トーゴ共和国大使館

 

Min-On Concert Association

-Music Binds Our Hearts-

 

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