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2025/09/26 学校コンサート/読み聞かせ音楽会

【ジェイコブ・コーラー】「平和コンサート」を長崎市立城山小学校で開催しました

被爆・終戦80年を迎え、9月24日、不戦の誓いを込めた平和コンサートを長崎市の城山小学校にて開催し、全校児童580名の他、長崎市長、長崎原爆遺族会会長、長崎被災協・被爆二世の会・長崎の会長などの来賓に加え、父兄の皆様は、オンライン配信で参加しました。

 

会場となった城山小学校は長崎の爆心地から約500メートルしか離れていない場所にあり、1945年8月9日の原爆投下の際は全校生徒など1400名が犠牲になりました。

 

コンサートでは、ジャズピアニスト、ジェイコブ・コーラー氏が、80年前に広島原爆の爆心地から、2.6キロ離れた民家で1945年8月6日を迎えた被爆ピアノを、平和への願いを込めて、力強く奏でました。

 

この被爆ピアノは、遺族から託された広島市の調律師で被爆二世の矢川光則氏が修復したピアノを使用し、ピアノの両端には千羽鶴が飾られています。

 

コンサートでは、映画の名曲やディズニーメドレー、坂本龍一さん作曲の「戦場のメリークリスマス」など4曲を披露しました。児童らは、初めての被爆ピアノの音色に耳を傾けながら、真剣な眼差しで演奏を聴いていました。

 

平和への祈りを託した献呈曲「プレリュード・フォー・ピース」では、約2分の曲の前半は、戦争や原爆の暗く悲しいイメージを低音で表現し、後半は、未来への希望を込めて明るさを意識して演奏し、美しい音色で魅了しました。

 

また、児童の代表による被爆ピアノの演奏体験も行われ、即興の連弾がはじまると、この日一番の盛り上がりを見せ、体育館中に驚きと笑顔が広がりました。

 

 

コンサートの最後は、「地球星歌」と原爆で犠牲になった児童や教師らを偲び、城山小学校で歌い継がれてきた「子らのみ魂よ(こらのみたまよ)」をジェイコブ・コーラーの伴奏で合唱。場内は、大感動で包まれました。

 

 

鑑賞した児童からは

「被爆ピアノの音から、平和の気持ちがあふれていているようでした。」

「世界中に、もっと平和や原爆の悲惨さを伝えたいという気持ちがあふれました。」

「被爆ピアノの演奏を聴き、平和のために身近な人を大切にしていきたいと思いました」

 

校長先生より

「平和を進めるには大きく2つあると思います。一つ目は、今回の平和コンサートを通して、戦争の悲惨さ、原爆の悲惨さを絶対に忘れてはいけないということ。二つ目は、未来に向かって、平和に寄与するためにはどうしたら良いか、児童には普段の生活から考えるきっかけになってほしいと思いました。」

 

長崎市立城山小学校原爆殉難者慰霊会、本田魂会長からは、

「城山小学校にとって大切な歌である「子らのみ魂よ」を、被爆ピアノの伴奏で合奏して頂き、私にとって一生の思い出をつくって頂くことができました。
また、子供たちには、勉強も大事だけど、その前に平和でないと勉強もできません。自分のすきなこともできません。とにかく、小さいときから平和について学んでもらえたら嬉しいです。争いのもとは色々ありますが、とにかく、仲良くすること。それが平和にとって1番だと思います。」

長崎被災協・被爆二世の会・長崎、山崎和幸会長からは

「自身も被爆2世として、毎年8月9日の平和記念式典のときに小学生が歌ってくれる平和への歌をきいてきましたけども、いつもきくたびに胸が詰まる思いがして自然と涙が出てきます。その歌のなかで、城山小学校の、子らのみ魂よを直に、この城山小学校の体育館で聴けたというのは本当に感無量の思いです。
こちらで開催をしていただいて、本当に我々2世の立場からしてもありがたかったと思います。我々2世もいよいよ高齢の域にすすんでいきますけども我々の活動を3世、4世、5世と子供達が引き継いでいってくれることを祈っております。
そういう面でもいい機会をいただきました。本当にありがとうございました。」

との感想を寄せて頂きました。

※本事業は賛助会費による公益事業として行いました。皆様のご賛助に心から感謝申し上げます。