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2022/07/28 ミュージックジャーニー

MIN-ONミュージック・ジャーニー~デンマーク編~

皆さん、民音ミュージック・ジャーニーへようこそ。
今回は、北欧のスカンジナビアに位置するデンマーク王国へ、デンマーク王国大使館の皆様とともにご案内いたします。

スカンジナビアとは、一般的にデンマーク・スウェーデン・ノルウェーの3ヶ国を指す言葉とされており、それぞれの国と文化的に密接なつながりを持っています。そのなかで、デンマークは南側がドイツと陸続きであることから、ヨーロッパ諸国とも深い歴史的な関わりを持ってきました。

国土はユトランド半島と407の島々で構成され、そのうち70の島に人が住んでいます。デンマークの精神的な特徴としては、豊かな文化、環境問題への高い意識、北欧特有のグルメ、親切な人柄があげられます。

 

 デンマークの旅のしおり 

(アンデルセンと巡る「おとぎの国」の街並み)

・デンマークの豊かなライフスタイルを学ぼう

・世界最古のテーマパーク「チボリ公園」へ遊びに行こう

・ニューハウンのカラフルな街並みを写真に収めよう

・オーデンセのアンデルセン博物館でおとぎの国の世界に飛び込もう

・北欧最大級の野外フェス「ロスキレ・フェスティバル」の魅力に触れよう

 


デンマークは、童話作家アンデルセン(1805〜1875)を生み出した国としても知られており、国内には数々のゆかりの地があります。今回はアンデルセンとともに、デンマークの名所を旅しましょう。

「世界で一番幸福な国」 デンマークのライフスタイル

デンマークは、世界幸福度ランキングで何度も世界一に選ばれる国です。福祉の行き届いた社会体制や豊かなライフスタイルは、ほかの国からお手本にされることも多いです。

 

ヒュッゲ(Hygge)に象徴される価値観

デンマーク人のライフスタイルを象徴するのが、「ヒュッゲ」(Hygge)という言葉です。ヒュッゲとは「居心地の良い雰囲気や空間」を意味する言葉で、心許せる相手との触れ合いや、ゆったりとリラックスできる時間を表す北欧特有の価値観です。

たとえば、家族や親しい仲間と美味しい食事を楽しみ、キャンドルの灯った暖かな部屋でくつろぐひとときなどが該当します。

 

デンマークのライフスタイル

ヒュッゲ(Hygge)

 

高品質なインテリアと雑貨

ヒュッゲを楽しむためには、リラックスできる空間づくりが欠かせません。特に重要な役割を担うのが、キャンドルや暖炉、間接照明といった暖かみのある光を演出するアイテムと、心地良いひとときをもたらすインテリアです。

デンマークのインテリア

デンマークでは、世界的な照明デザイナーや家具デザイナーが多く誕生しています。代表的なデザイナーには、建築家や文化評論家としての顔も持つポール・ヘニングセンや、スワンチェアやエッグチェアを世界に広めたアルネ・ヤコブセンがいます。

また、デンマークで生まれた雑貨店「フライングタイガー コペンハーゲン」のユニークで可愛らしい商品は、ヨーロッパ各国をはじめ、日本でも広く親しまれています。

 

北欧の玄関口 首都コペンハーゲン

デンマークでは人口の9割近くが都市部で暮らしており、およそ25%がコペンハーゲンに居住しています。デンマーク語で「商人の港」を意味するコペンハーゲンは、シェラン島とアマー島にまたがり、エーレスンド橋でスウェーデンとつながっています。

北欧の玄関口 首都コペンハーゲン

 

世界一の自転車都市

コペンハーゲンでの移動手段には、レンタルの自転車がピッタリです。コペンハーゲンでは2025年までのカーボンニュートラル達成が目標に掲げられ、自動車に依存しない生活スタイルの実現に向けて、街全体に最先端の自転車インフラが整備されています。

具体的な取り組みとしては、自転車用高速道路の整備、通勤時に時速20kmで走行すると赤信号に引っかからないよう制御された「グリーンウェーブ」システムの導入、自転車から捨てやすいように傾けられたゴミ箱の設置といった画期的なアイデアが実現されています。こうした工夫により、「世界一自転車にやさしい都市」と呼ばれるコペンハーゲンは、世界最高峰の自転車レース「ツール・ド・フランス2022」の開催地に選ばれています。

 

世界一の自転車都市デンマークの散策

 

世界最古のテーマパーク チボリ公園

コペンハーゲンを訪れたら、是非とも足を運びたいのが、1843年に開園した世界最古のテーマパーク「チボリ公園」です。ここではアンデルセンが童話の構想を練っていたとされるほか、かのウォルト・ディズニーもアメリカから訪れ、ディズニーランドのモデルにしたとされています。

 

世界最古のテーマパーク チボリ公園


広大な敷地には、観覧車やメリーゴーランド、ジェットコースターなどの遊具やアミューズメント施設があり、夜になると幻想的なイルミネーションや打ち上げ花火がメルヘンチックな世界観を演出します。また、創業当時からあるレストラン「グロフテン」では、デンマークで人気の伝統料理「スモーブロー」が楽しめます。

スモーブローとは、薄くスライスしたライ麦パンにチーズやスモークサーモン、ゆで卵などをトッピングしたオープンサンドイッチです。

 

デンマークのグルメ

 

運河沿いののどかな街 ニューハウン

18世紀につくられたカラフルな建物が印象的な地域であり、アンデルセンが特に愛した街として知られています。作家としてのデビュー時と晩年を過ごしたニューハウン67番地の運河沿いには、彼が暮らした赤い家が今でも残っています。

 

運河沿いののどかな街 ニューハウン

 

アンデルセン生誕の地 オーデンセ

人口19万人を抱える国内第3の都市「オーデンセ」は、アンデルセンが生誕から14歳までの期間を過ごした地として知られています。市内にはアンデルセンが幼少期を過ごした家が今でも残されており、人気の観光スポットとなっています。

 

アンデルセン生誕の地 オーデンセアンデルセン生誕の地 オーデンセ

 

そして、2021年には日本人建築家の隈研吾氏の設計により、生家と隣接した土地にアンデルセンをテーマにした新たな博物館が誕生しました。アンデルセンにまつわる博物館はそれまでにもありましたが、新たな博物館は従来よりも「おとぎの国の世界観」を大切にされているのが魅力です。

入り組んだ屋内外の構造は、まるで異なる世界を行き来しているような感覚を生み出し、広大な地下空間ではアニメーションや音楽にあふれた物語の世界が出迎えてくれます。

 

デンマークの絶景

 

デンマークの音楽文化

デンマークでは、ジャズやハードロック、メタルといった幅広いジャンルの音楽文化が根付いています。こうした多様な音楽シーンを象徴するのが、コペンハーゲンの近くに位置する古都「ロスキレ」で開催される北欧最大の野外音楽祭「ロスキレ・フェスティバル」です。50年以上の伝統を持つ国際的な音楽フェスであり、毎年6月末から7月頭にかけての1週間、世界中からさまざまなジャンルのアーティストが集まってステージを彩ります。

 

ロスキレ・フェスティバル

また、コペンハーゲンではジャズが広く親しまれており、市内には気軽にジャズ演奏を楽しめるクラブやライブバーが多数点在しています。毎年夏に開かれる「コペンハーゲン・ジャズ・フェスティバル」は、ロスキレ・フェスティバルと並んで歴史が深く、世界的な人気を集めるイベントです。

 


 

コペンハーゲン・ジャズ・フェスティバル

クラシック音楽の分野においても、デンマークは歴史上、さまざまな作曲家・演奏家を輩出しています。2001年に民音が招聘したフルート奏者「アンドラーシュ・アドリアン」もその1人であり、演奏家としてはもちろん、教育者としても多大な影響を与える存在です。

 






デンマーク大使館推薦の音楽家

最後に、デンマーク大使館が推薦する3組の音楽家の演奏をお楽しみください。

1. Tydeus   作曲、指揮:挾間美帆 演奏:DR Big Band


 

<ザ・ダニッシュ・ラジオ・ビッグ・バンド (DR Big Band)>

1964年に設立。マイルス・デイヴィス、スタン・ゲッツ、ジョー・ヘンダーソンなど時代を代表するジャズミュージシャンと共演してきた有名なジャズオーケストラ。11月には、オーケストラの首席指揮者を務める挾間美帆氏とともに来日し、日本ツアーを行う予定。

 

2. Lean On-Major Lazer & DJ Snake (feat. MØ)


 

<ムー (MØ)>

女性シンガーソングライター。ジャンルはポップとパンクロック。国際的に活躍し、メジャー・レイザー、ジャスティン・ビーバー、イギー・アゼリアらとの共演もしている。デンマークの若者に最も人気のあるアーティストの一人。

 

3.Midt Om Natten-Kim Larsen


 

<キム・ラーセン (Kim Larsen)>
デンマークの国民的シンガーソングライター、ギタリスト。ロックバンド「ガソリン」でキャリアをスタートし、後にソロアーティストとして活躍。デンマーク人歌手の象徴的な存在であり、2018年に他界してからも、デンマーク各地で彼の曲が演奏されている。


デンマークの絶景

 

皆さん、デンマークへの音楽の旅はいかがでしたでしょうか。
音楽の旅はまだまだ続きます。次回もどうぞお楽しみに。



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-Music Binds Our Hearts-

 

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