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2022/05/19 ミュージックジャーニー

MIN-ONミュージック・ジャーニー~キプロス編~

皆さん、民音ミュージック・ジャーニーへようこそ。
今回は、東地中海に浮かぶキプロス共和国へ、キプロス共和国大使館の皆様とともにご案内いたします。

キプロスは9,251平方km(四国の約半分)の国土に豊かな観光資源を備える島国です。眩いばかりの海岸線に緑豊かな山々、美しい建造物など、島内には数々の見どころがギュッと凝縮されており、愛と美の女神アフロディーテが生まれた伝説の島としても知られています。

アフロディーテ誕生の海岸 ペトラ・トゥ・ロミウ


国家として独立したのは1960年であり、日本とは1962年に外交関係が樹立しました。本年2022年はそれからちょうど60周年の記念すべき佳節にあたります。


キプロスの旅のしおり

・首都レフコシア(ニコシア)旧市街の街並みに触れて近世にタイムスリップしてみよう

・新石器時代の遺跡「ヒロキティア」を見に行こう

・パフォスの美しい海と世界遺産を訪れよう

・レメソスの明るく陽気なお祭りに参加してみよう


キプロスでは道路がきれいに整備されており、国土もそれほど広くはないため、自動車での移動が快適です。タクシーも便利ではありますが、日本と同じく交通ルールの基本は右ハンドル・左側通行なので、空港からレンタカーを借りて自由に移動するのもおすすめです。

 

キプロスの気候風土と歴史

キプロスでの旅を満喫するために、まずは簡単に気候や歴史の特徴に触れておきましょう。

温暖で過ごしやすく晴れの日が多い地中海性気候

地中海性気候のキプロスは1年を通して温暖で過ごしやすく、晴天に恵まれる日が多いのが特徴です。冬季にあたる12月から2月頃までは冬服が必要な季節となりますが、日中は暖かくなるため、アウトドアスポーツや観光地巡りは1年中楽しめます。

多様な文化を受け入れてきた歴史的土壌

キプロスはヨーロッパと中東地域、そしてアフリカ大陸を結ぶ重要な立地にあることから、古くよりさまざまな文明が行き交う交差点として発展してきました。

激動の時代を乗り越えてきた歴史の厚みを持ち、代表するものだけでも11,000年前の新石器時代から銅器時代、ヘレニズム(古代ギリシャ化)時代、ローマ帝国時代、ビザンチン時代、ヴェネチア時代、オスマントルコ時代、イギリス領時代と、実に多くの文明がこの島の文化を形作っていったことがわかります。

それでは、首都レフコシアからキプロスの名所をたどりましょう。

 

ヴェネチア時代の要塞に囲まれた首都レフコシア

首都レフコシア(ニコシア)は、国内でも特に古い歴史を持った都市です。旧市街はヴェネチア時代につくられた石造りの城壁や砦に囲まれており、街並みを見ているだけで近世に迷い込んだような気分になれます。

一方で、オシャレな飲食店やショッピング街が広がる近代的なエリアでもあります。ヨーロッパの人気ブランド店が軒を連ねる「レドラ通り」は、現地の人々と観光客で賑わう人気のお出かけスポットです。



新石器時代の遺跡が残るキプロス

キプロス中央部には、新石器時代の遺跡「ヒロキティア」があります。紀元前7000年から紀元前4000年頃までの遺跡が特に良好な保存状態で残っており、その歴史的な価値が評価され、1998年には世界遺産に登録されています。



その後、紀元前3900年頃にキプロスで銅が発見されたことにより、5000年以上続いた新石器時代は終わりを迎え、銅器時代へと突入します。そして、「銅の発見」こそが、周辺国家の関心を引きつけ、キプロスに激動の歴史をもたらす要因の1つにもなっていったのです。

美しい自然と多様な港町が点在するキプロス

キプロスには豊かな特色を持つ港町が多数存在しています。西のパフォスから南のレメソスを通り、中央の山間部へと巡りましょう。

アフロディーテ誕生伝説の港 町パフォス

西側に位置する港町パフォスは、アフロディーテ誕生伝説の地であり、世界でも有数の美しさを持つ海岸線が魅力です。また、紀元前4世紀頃につくられた「王族の墓」やローマ時代に建てられた貴族の館の「モザイク画」、ビザンチン時代に建てられた「パフォス中世城」など、貴重な古代遺跡群が広がる世界遺産の町でもあります。




キプロス最大の貿易港レメソス(リマソール)

レメソスは国内最大の貿易港であり、外資系企業が並ぶ経済の中心地でもありますが、同時に、祝祭の中心地でもあります。ワインフェスティバルやナイトクラブでのイベントから、「素晴らしい日没が見られた喜びを分かち合う日」のような日常的なイベントまで、祝い事とお祭りを愛する伝統がこの町にはあります。



特に、5万人規模が参加するレメソスのカーニバルは、街をあげて宴会が行い、誰もが分け隔てなく一緒に楽しむ一大イベントです。



中央の山間部に位置するトロードスとレフカラ村

トロードスは中央の山間に位置する山地であり、地中海性気候のキプロスにあって、冬季には雪が積もるめずらしいエリアです。また、トロードス山脈に数多く点在するビザンチン時代の教会のうち、10箇所がユネスコ世界遺産に登録されています。



中南部の山間にあるレフカラ村は、中世の雰囲気を残す小さな村ですが、ヨーロッパの美しい村30選に選ばれている人気の避暑地です。「レフカリティカ」と呼ばれる伝統手芸のレースが有名であり、2009年にはユネスコ無形文化遺産に登録もされています。

 

旅のおみやげ デザートワイン「コマンダリア」と「ハルミチーズ」

キプロスには、古代ギリシャや古代エジプトの時代から続くワイン造りの伝統があります。レメソスでは6000年以上前のワイン壺が発掘されるなど、その歴史は世界でも特に古いとされています。
そんなキプロスでは、世界でもっとも古いとされるワイン「コマンダリア」が今でも変わらずに生産されています。かのクレオパトラも愛したとされる、お土産に最適な甘口のデザートワインです。

そして、ワインとともに楽しみたいのが、キプロス固有のチーズ「ハルミチーズ」です。グミのようにしっかりとした食感が特徴で、生でもグリルでも美味しくいただけるハルミチーズは、キプロスでは毎日の食卓に上がるとてもポピュラーな食材です。




キプロス大使館推薦の音楽家

最後に、キプロス共和国大使が推薦する音楽家をご紹介します。

1.「テセラ・ジェ・テセラ」- クリストス・シッキス



2.「フォニ・ポリス・クリソフス」- エリネス・アクリテス 


3.「スティレ・メ・マナ・スト・ネロ」- ステリオス・パパドプロス

 

塩湖で羽を休めるフラミンゴ

 

皆さん、キプロスへの音楽の旅はいかがでしたでしょうか。
音楽の旅はまだまだ続きます。次回もどうぞお楽しみに。

協力、写真提供:駐日キプロス共和国大使館

Min-On Concert Association
-Music Binds Our Hearts-

 

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