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2018/12/22 東京国際指揮者コンクール

テレム・クロスオーバー国際コンペティションに参加しました

今回、10月22日~26日までロシア・サンクトペテルブルク市で行われたテレム・カルテット主催、サンクトペテルブルク市共催の国際音楽コンクール「テレム・クロスオーバー国際コンペティション」に、当協会の常務理事の近藤寿男が審査委員として招かれました。

同コンクールは、異なる分野を組み合わせて新しい音楽スタイルを生み出す「クロスオーバー」に焦点を当てた世界に類を見ない民族音楽コンクールで、世界各地から50組の応募があり、第1次予選、第2次予選を勝ち残った10組が決勝に進出します。

23日に決勝進出10組が伝えられ、24日には「世界的な音楽市場の動向」をテーマに、ドイツ、スウェーデン、ロシア、日本から参加した審査員が登壇し、「テレム・クロスオーバー国際コンペティション」全参加者を対象にセミナーを行いました。当協会がかつて招聘した、元リアル・グループのリーダーのカタリーナ・ヘンリソン氏をはじめ、第一線で活躍する豪華な顔触れがそろった審査員の授業に、参加者は目を輝かせて熱心に参加していました。

25日には、2018年10月に開催した東京国際音楽コンクール<指揮>第2次予選まで出場したイアロスラフ・ザボイアルキン氏の紹介で、サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団を表敬訪問しました。ザボイアルキン氏は、「本日、東京国際音楽コンクール<指揮>の証明書を受け取りました。コンクールは本当に素晴らしいものでした。私は指揮を始めて7年になりますが、実は初めて楽団で指揮をさせていただいたのは民音のコンクールなのです。民音には本当に感謝しています。」と、証書を見せながら笑顔で語られました。

そして、オーケストラ事務局長のイリヤ・ティエプラコフ氏を紹介くださり、1989年東京国際音楽コンクール<室内楽>で第2位を受賞した思い出を振り返りながら、「今回我がオーケストラのザボイアルキンが出場させていただけて本当にうれしく思っています。ザボイアルキンの師匠であるサンクトペテルブルク音楽院教授アレクサンドル・ティトフ(2005年ロシア連邦功労芸術家の称号を受賞)も、東京国際音楽コンクール<指揮>の出身です(1988年、第2位)。私たちは民音に大変に縁があり、お世話になっているのです。」と、微笑みながら語られました。

リハーサル終了後、芸術監督/常任指揮者のユーリ・テミルカーノフ氏は、「今回の東京国際音楽コンクールにザボイアルキンが出場させていただいたおかげで、来年1月、彼がサンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団でデビューできることになりました。感謝します」と述べられ、柔和な笑顔で自ら何度も握手を求めてきてくださいました。

決勝戦は、ロシア7組、イスラエル1組、イタリア1組、日本1組の合計10組が出場し、出場者たちの情熱的な演奏に、満席の会場からは「ブラボー!」と拍手が惜しみなく送られました。

その後、サンクトペテルブルク市立アカデミックカペラにて、「テレム・クロス オーバー国際コンペティション」のガラ・コンサートを、満席の中開催しました。ガラ・コンサートでは、「テレム・クロスオーバー国際コンペティション」優秀団体の代表が演奏を行い、またテレム・カルテットをはじめとするロシアを代表する審査員たちと共に、優秀団体がセッションする場面もあり、会場は大いに盛り上がりました。

その後の表彰式では、決勝戦に出場した全10組の中から、第1位から第3位、特別賞、聴衆賞が発表され、会場からは惜しみない拍手が送られました。最後に、テレム・カルテットと審査員の代表、決勝戦に進出した全員で歌と演奏を行われ、演奏後は観客全員がスタンディングオベーションとなり、会場が一体となった素晴らしいフィナーレとなりました。

ガラ・コンサート終了後のレセプションで、テレム・カルテットリーダーのアンドレイ・コンスタンチーノフ氏より、コンクール審査委員の御礼と共に、当協会の理念に深い共感を寄せ、「来年、日本でツアーをさせていただけることを心から楽しみにしています。これからも変わらぬ友情を保ち、連携を取り合いましょう」と述べられました。