ブルガリア国立「フィリップ・クテフ」合唱団
“Philip Koutev” choir
 
 世界に名だたるブルガリア国立民族合唱舞踊団「フィリップ・クテフ」は、1951年、高名なブルガリア人作曲家フィリップ・クテフ(1903-1982)によって設立された。
 
 同団は、民謡の独唱と伝統的舞踊という母国の豊かな遺産をひとつにし、その美しい音調と不規則なリズムを際立たせる編曲とハーモニーで表現することを目標としている。
 
 創設者のフィリップ・クテフは、ブルガリアの伝統的な楽器や発声法、衣装やダンスを中心に、本物の民俗芸能の形式とスタイルを用いた。それは、ブルガリアの村の民俗芸能特有の豊かな色彩、音声、動作を融合させ、出来る限り本来の独特な風格を損なわないように舞踊と歌を巧みに構成し、魅惑的な音楽の原点を彷彿とさせる舞台に昇華させた。
 
 1952年にソフィアで初演を行うと、独特の発声法によるブルガリアン・ヴォイスは、聴衆に感銘を与えただけではなく衝撃をもたらした。また、初めてステージに登場したブルガリアの伝統的な楽器と舞踊は、常識をはるかに超えるようなリズムとステップで観客を魅了し、世界にその名を轟かせた。後に続いた国内の合唱団はその手法をモデルとするようになり、数多くの合唱団の基盤を築いた。
 
 ブルガリア国立民族合唱舞踊団「フィリップ・クテフ」は、これまでの56年の歩みの中で、500以上の独特のブルガリア音楽芸術を披露し、ブルガリア国内をはじめ、ヨーロッパ、アジア、アメリカ、アフリカの49カ国で5,300回以上の公演を行ってきた。ブルガリアの伝統的楽器ガイダ(バグパイプ)、カバル(木笛)、ガドゥルカ(縦型ヴァイオリン)、タンブーラ(首の長いリュート)を演奏するオーケストラの名演奏家、絵のように美しい舞踊家、そして驚異的な歌唱テクニックをもつ合唱団によって、このブルガリア国立民族合唱舞踊団は世界的なグループとなった。
 
 現在、同団は、女性合唱グループ、男女混成の舞踊グループ、オーケストラの3つのグループを中心に構成されている。今回は合唱のグループが、ブルガリア国立「フィリップ・クテフ」合唱団として来日する。
 
 
【来日予定人数】
総合芸術監督/エレーナ・クテヴァ
合唱指揮/ゲオルギ・ゲノフ
合唱/18名
演奏/4名
スタッフ/1名

 
 

 
 
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