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バルト三国(ラトビア、リトアニア、エストニア)は、相次ぐ戦争と度重なる大国の支配に庶民の心は疲弊の極みにありました。しかし1873年に第1回の合唱祭を開催し、合唱を通して祖国を愛し続け、独立を願い歌い続けてきました。民族独立の証として歌い続けられた合唱祭は世界から「歌う革命」と呼ばれるほどの一大行事にまで発展し、2003年12月ユネスコの「世界無形文化財」に認定されました。
1991年に独立後、これらの国々の合唱事情が世界に知られるようになり、レベルの高い合唱団が世界で活躍するようになりました。
 「リガ室内合唱団 アヴェ・ソル」はラトビア共和国最高峰の合唱団で、1969年に創設。世界各国でコンサート・ツアーを行い、また合唱祭へ参加。世界的なコンクールで第1位を受賞するなど、ラトビアの合唱技術を世界へ示してきた実力ある合唱団です。
 創設者で指揮者のイマンツ・コカーシュは国を代表する指揮者で、2003年8月にラトビアで開催された合唱祭(歌と踊りの祭典)で国歌演奏を指揮、入場パレードも大統領の次に入場するという、ラトビア国内では大変に有名な音楽家でもあります。2003年6月にビクターより「バルト三国の合唱音楽選集」(CD)がリリース。その中のラトビアの合唱団として「アヴェ・ソル」が取り上げられております。
東京混声合唱団常任指揮者:松原千振(まつばら ちふる)
 1869年の夏は、バルト諸国の音楽活動にとって非常に重要な時となった。それは、エストニアの大学都市・タルトゥで、第1回の合唱祭が開かれ、後に「歌う革命」と呼ばれる発端となったのである。その4年後、ラトビア、またその後にリトアニアにおいても合唱祭が始まり、バルト諸国は民族の独立と自由を合唱芸術の確立と共に力強く主張し始めた。
 ラトビアは、この3つの国の中央に位置し、首都・リガは交易の要所、ハンザ同盟の主要な町として発展していく。音楽活動においても、既に1700年代の終わりには音楽院が設立され、著名な音楽家が往き交う町となり、また新しい作品に関心を示す人々が存在した。ワーグナーはオペラの指揮者であり、シュ―マン、ベルリオーズ、リスト等が訪れ、そして、現代において、チェロのミシャ・マイスキー、ギドン・クレーメルを輩出している。私たちに馴染み深いモーツァルト「後宮よりの逃走」ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」等は、まだ作曲者が存在していた頃にこの町で演奏されていた。
 室内合唱団AVE SOL( アヴェ・ソル)は、1969年にイマンツ・コカーシュ教授によって設立された。彼らは、ラトビアに古くから伝わる民謡を探求し、しかも高いレベルの技術を保ってきた。無論、合唱祭への貢献も惜しまず、常に祖国を基盤としている。
 創設当時から指導にあたってきたイマンツ・コカーシュ教授は、1921年生まれ。今年83歳となる。しかし、信じがたいほどのエネルギーを今でも合唱活動に注ぎ、決して視線をラトビアから逸らすことなく、バルト諸国に深く根を下ろす巨木のような人である。
 あの合唱祭は、今年からユネスコ指定の無形文化財となった。AVE SOL(アヴェ・ソル)の3回目の来日にふさわしい変化であるように思う。
イマンツ・コカーシュ(指揮)
ウルディス・コカーシュ(指揮)
リガ室内合唱団 アヴェ・ソル
ライモンズ・パウルス:我が祖国のために
ヤーニス・ルーセンス:旗の歌
日本古謡:さくらさくら