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“音楽で一つになろう”との
思いを込めて
世界最高峰ベルリン・フィルが贈る
ピアノ三重奏団

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は、音楽大国ドイツの首都を代表するオーケストラとして、世界中のアーティストの憧れの存在であり、常に注目をあびている楽団です。民音は、ベルリン・フィルより、2018年に民音創立55周年記念として弦楽四重奏団「ヴァリアン・フライ・カルテット」、2021年に日独交流160周年記念としてベルリン・フィルピアノ五重奏団「ブルーム・クインテット」を招聘。最高峰の音色に、各地で大反響をいただきました。

今回は、2020年3月に女性で初めてベルリン・フィル第2ヴァイオリン首席奏者に就任し、上記の公演でも出演したマレーネ・イトウが2023年に新たに結成したアンサンブル「パンゲア・トリオ・ベルリン」を招聘します。

メンバーは、マレーネ・イトウを中心に、2011年にミュンヘン放送管弦楽団の首席チェリストに就任し、その後2022年2月にベルリン・フィルに入団したウラジーミル・シンケヴィッチ(チェロ)、数々の賞を受賞し著名音楽家や世界中のオーケストラと共演しているヤニック・ラファリマナナ(ピアノ)の3名。

出身国の異なる3人が、“音楽で一つになろう”との思いを込めて、地球が一つの大陸だった時の超大陸名「パンゲア(Pangaea)」をトリオ名に冠しました。

お送りする曲目は、有名な作曲家が作曲したピアノ三重奏の名曲を中心にお届けします。世界トップレベルの室内楽の調べを、どうぞお楽しみください。

【主な予定曲目】
S. ラフマニノフ:14の歌曲より「ヴォカリーズ」 Op.34-14
A.ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲 第4番 ホ短調「ドゥムキー」 Op.90, B166
J.ブラームス:ピアノ三重奏曲 第3番 ハ短調 Op.101
M.ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調
※曲目は変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。

主催:MIN-ON
後援:ドイツ連邦共和国大使館(3/5~3/9)、ドイツ連邦共和国総領事館(2/25~3/3)

Profile

プロフィル

◆パンゲア・トリオ・ベルリン (Pangaea Trio Berlin):
パンゲア・トリオ・ベルリンは、ベルリン・フィルのメンバーによって2023年に結成された。パンゲアという名前は、アーティストの国際的な背景を反映している。

メンバーは、日豪出身のヴァイオリニスト、マレーネ・イトウ(ベルリン・フィル第2ヴァイオリン首席奏者)、ベラルーシ出身のチェリスト、ウラジーミル・シンケヴィッチ(ベルリン・フィル チェロ奏者)、フランス人ピアニスト、ヤニック・ラファリマナナ。

ベルリンでのデビュー・コンサートに続いて、2024-25年には南米とアジアでツアーを行う。

メンバーごとのプロフィルは各写真をタップ

Tickets & Schedule

チケット&スケジュール

入場料金: 6,000円(税込)

上記価格は各会場の最上位ランク料金です

※民音会員の方のご購入については、各センターにお問い合わせをお願いいたします

公演に寄せて

新時代を行く
ベルリン発のピアノ三重奏

このところピアノ三重奏が人気を集めている。常設の団体はもとより、日頃ソリストとして活躍しているピアニスト、ヴァイオリニスト、チェリストが集まって、質の高いアンサンブルを披露するなど賑わいをみせている。国内外のオーケストラのメンバーが室内楽を聴かせる例は珍しくなくなったが、ピアノ三重奏の形態というのはなかなかお目にかかれない。

そんな中、ベルリン・フィルのメンバーたちが中心となって2023年に結成されたパンゲア・トリオ・ベルリンが来日する。ギリシャ語ですべての大陸を表す“パンゲア”を冠するユニークなネーミングは、ベルリン・フィル第2ヴァイオリンの首席であるマレーネ・イトウが日系オーストラリア人、同じくチェロのウラジーミル・シンケヴィッチがベラルーシ、そして同楽団と共演する機会も多いピアノのヤニック・ラファリマナナがフランス人と、出身国の異なる3人がチームを組んだことに由来する。メンバーの国籍が多様化する現在のベルリン・フィルを象徴するようだ。マレーネ・イトウは2021年に、やはり同団員たちとで結成した「ブルーム・クインテット」を率いて来日ツアーを行い、精密なアンサンブル力を日本の室内楽ファンに印象付けたが、今回はピアノ三重奏という各奏者たちの自由で豊かな音楽性が発揮できる形態ゆえ、いっそうパワフルな演奏が期待できる。実際、昨年の3月にベルリン・フィルハーモニーでのラフマニノフのピアノ三重奏曲第1番「悲しみの三重奏曲」は、実にニュアンス豊かで力強さに満ちた好演、しかも3人の呼吸が絶妙なのである。今回のプログラムは今年のバーデン=バーデンのイースター音楽祭で演奏されるブラームスのピアノ三重奏曲第3番と、生誕150年にあたるラヴェルの同イ短調に加え、ドヴォルザークの「ドゥムキー」など多彩な内容。後期ロマン派のブラームスが醸す濃厚な憂愁、ラヴェルが開拓したモダニズムと異国情緒、そしてドヴォルザーク独特の民族的なサウンドを存分に堪能できるに違いない。まさにパンゲア・トリオ・ベルリンにふさわしいものである。

城間 勉(音楽ライター)

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