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ごあいさつ

 民主音楽協会(民音)はヨーロッパ北西に位置する島国・アイルランドからミュージシャンを招聘し、その豊かな音楽文化を演奏、歌、ダンスを通じて紹介する「アイルランド音楽の伝承者たち」の全国ツアーを2014年3~4月に、全国18都市で開催いたします。

 アイルランドは豊かな自然と長い歴史によって築かれた独自の文化、ユニークな世界遺産が数多く残る魅力的な国です。また、人々は古くより物語や日常の中で生み出した歌、音楽を口承で伝えてきました。特に音楽は国章にアイリッシュ・ハープが描かれるほど重要なものとなっています。現在でも家庭やパブなど人が集まるところでは演奏やダンスが自然と始まるなど、人々にとって音楽は欠かせないものです。

 アイルランド音楽の特徴のひとつは、「究極のワンパターン」ともいえる同じフレーズの繰り返しによって生じる高揚感です。フィドル(=ヴァイオリン)やボタン・アコーディオンといった伝統楽器を使用し、「リール」や「ジグ」といったダンス曲のリズムを時に軽快に、特に穏やかに奏でます。ダンスは軽やかでありながら大地を踏み鳴らすステップが魅力で、日本や欧米で人気を博したミュージカル「リバーダンス」の元にもなっています。そして歌は子守唄、恋歌、反戦歌など、人間味に溢れています。

 本公演ではアイルランド音楽の魅力である演奏、歌、ダンスという全ての要素を盛り込んでお届けします。演奏を担当する「テーダ」は、正統派アイリッシュ・バンドとして現地で最も嘱望されている5人の若手バンドのひとつで、フィドル、ボタン・アコーディオン、フルート&イリアンパイプス、ブズーキ&ギター、バウロン(打楽器)の編成です。彼らはアイルランドの伝統音楽を真摯に追求し、これまで世界20カ国以上で、コンサートやフェスティバルに参加するなど活躍しています。歌はアイルランドでは伝説と呼ばれ、日本でも知られている歌手シェイマス・ベグリーとその娘メーヴ・ニ・ベグリーの親子が美しいハーモニーを聴かせます。さらにアイルランドでトップクラスのダンサー4名による圧巻のステップも見どころです。

 楽曲は出演者たちが選んだ伝承曲の数々をはじめ、「ダニー・ボーイ」の曲名で全世界に知られる「ロンドンデリーの歌」や「庭の千草」など、日本でも親しまれるアイルランド民謡も披露します。さらに、舞台とお客様が一体となれるよう、ステップを体験していただくコーナーを設け、アイリッシュ・ミュージックとダンスの魅力を最後まで飽きさせない構成でお贈りします。

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