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富田 稔英(演出家) トンガ王国は、ニュージーランドの北東約2100kmとフィジーの東約300kmとの間の広大な地域、世界地図で見るとちょうど日付変更線が曲がって見えるその曲がり鼻というか曲がり始めた辺りに横たわっています。大小170余りもの島々からなり、世界で最初に太陽が昇る国です。ポリネシア語で「パシフィキ・トンガ」と呼ばれる南太平洋。その南太平洋の数多い楽園の中でも、1000年以上も古くから自らの民族文化の歴史を保ち続け、ヨーロッパ列強も植民地支配できなかったほどの畏敬と尊厳を持つ国であり、かつてフィジーやサモアなど他の島々を支配下に置き、南太平洋全域に強大な影響力をもった偉大な王国です。 真っ白な隆起サンゴ礁でできている3つの主要な島群、ババウ、ハーバイ、トンガタブと、小さな一連の火山島。どこまでも澄み切った美しい海。そしてキャプテン・クックによって名付けられた「フレンドリー・アイランド」の名前どおりの、心優しい人々。そのどれもがトンガの素晴らしい魅力を象徴しています。 そんなトンガの魅力ある伝統芸能のひとつに、「トンガン・ダンシング」があります。トンガでは、人々は皆幼い頃から伝統芸能の踊りに参加し、小学校でも古くから伝わる様々な「トンガン・ダンシング」をしっかりと教えており、学年末には賞品付きのコンテストが行われ、子どもたちが日ごろの成果を披露するそうです。 「トンガン・ダンシング」は、日本でもおなじみになりつつあるタヒチやクック諸島の激しい勇壮な踊りやハワイの腰を使った流れるようなフラ・ダンスとは異なる、しとやかで優雅な、かつまた威厳に満ちた踊りです。色々な種類の踊りがあり、主にロイヤルファミリーの誕生日や賓客があった時、教会の落成式、赤ちゃんが生まれた時、そして結婚式など様々な喜びのセレモニーの時に踊られるようですが、古代ではトンガの戦士たちがフィジーやサモアへ戦いを挑んでいく時に踊られた勇気を奮い立たせる踊りも、その名残を残しています。またシンガーたちも、素晴らしく綺麗なハーモニーを奏で、メロディー自体にもトンガの独特な歴史文化を感じることが出来るでしょう。 踊る時の衣裳も、彼らの文化を象徴するような、生花をあしらった手作りのとても美しく目を見張るものです。 今回の日本公演のメンバーは、トンガの歴史と文化を多くの人に知ってもらい伝統を守ろうという主旨のもと、1988年に日本の援助で完成した新しいスタイルのオープン・ミュージアムである「トンガン・ナショナル・センター」のメンバーです。彼らの実力に裏付けされたショーは、現在自然と共に生きるということを忘れつつある私たちに、きっと素晴らしくもナチュラルな感動と安らぎを与えてくれることと思います。どうぞご期待ください。 トンガン・ナショナル・センター・ダンシング・トゥループ THE TONGAN NATIONAL CENTRE DANCING TROUPE
予定演目 オツハカ(座り踊りの宮廷舞踊)、メエトゥウパキ(戦いに行く時の踊り)、マウルウル(お祝いの踊り)、カエラオ(古代フィジーに戦いに行く時の踊り)、タウオルンガ(国王や賓客の前での踊り)、ラカラカ(王の前で踊る伝統的な踊り)、他 予定出演者 ダンサー(男性6名、女性6名) 演奏と歌6名(ギター、バンジョー、打楽器ラリー、他) |
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