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水滸伝の世界 |
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『水滸伝』は、中国の明代に書かれた小説で、『三国志』『西遊記』『金瓶梅』と並ぶ中国四大奇書の一つです。施耐庵(したいあん)あるいは羅貫中(らかんちゅう)が、それまで講談として行われてきた北宋の徽宗期に起こった反乱を題材とする物語を元に創作した作品とされています。「滸」は「ほとり」の意味で「水滸伝」は「水のほとりの物語」という意味です。北宋時代末期に、汚職官吏たちがはびこる世相のため世の中からはじき出された英雄好漢たちが、梁山泊と呼ばれる自然の要塞に集まって無法者の集団を形成し、やがて悪徳官吏を打倒し国を救う事を目指すという物語です。 |
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呉江氏はこの『水滸伝』を京劇の題材にするにあたり次のようにコメントしています。 |
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『水滸伝の登場人物たちは、“追い込まれて”梁山泊に加わっていきました。乱世にあって、忠義の人、憂国の人が追い込まれてやむなく梁山泊に走った。その彼らが、晁蓋の遺志を継いで立ち上がったのは、「苦しんでいる人々を救わずにはおけない」という一点にあり、その目的は、ひとえに「より多くの庶民が幸福になること、人々が理不尽な迫害を受けることなく、平安に暮らせること」なのです。さらには、この目的を果たすため、あらゆる階層、出自の人々が団結し、「天に替わって道を行う」の旗の下に勝利を収めていった。正義のために、多くの民衆がより良い生活を獲得するために団結し、あらゆる人々を味方にして革命を成し遂げていく―。私がこの作品で掘り下げていったのは、こうした思想なのです。』 |
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京劇という歴史あるエンターテインメントを通じて、日中両国がお互いの文化を理解し、敬意を表しあう。「四海の内はみな兄弟」という『水滸伝』を題材とした本作品には、そんな呉江院長の願いが込められています。 |
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プロフィル |
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中国国家京劇院 |
中国文化部直属の芸術団体「中国京劇院」として1955年に創立され、2007年に「中国国家京劇院」に改称。初代院長は巨匠・梅蘭芳氏、現在の院長は作家・呉江氏である。
半世紀にわたり、中国国家京劇院は、590作以上の様々な題材、スタイルの伝統演目を継承、発展させ、新作を創作、上演してきた。国内外のコンテスト等にも多数参加し、40数作の演目、のべ100人以上が各種の賞を受賞。また、国際文化交流の重要な役目も担っており、これまで50数ヶ国・地域への訪問公演を行っている。各国との文化交流を促進し、中国人民と世界各国人民との文化交流に、大きく貢献している。 |
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脚本:呉江(ご こう) |
中国国家京劇院院長、脚本家
1949年北京生まれ。国家一級編劇(脚本家)、北京戯劇専科学校京劇演技専攻、北京大学中国文学部文学専攻、中国芸術研究院戯曲理論研究課程を卒業。北京戯曲学校常務副校長、北京市文化局副局長等を歴任。
主な作品に、『管仲拝相』、『八珍湯』、『一棒雪』、『仇女伝』、『忠烈千秋』、『瀘水彝山』、『図蘭朶公主』、『文成公主』などがある。また、『博観之文、出圓照之象』、『京劇発展之我見』など、文芸評論、散文、論文を多く発表している。第11期全国政治協商会議常務委員。2000年より中国国家京劇院院長。 |
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演出:常貴祥(じょう きしょう) |
1943年北京生まれ。中国戯劇家協会会員、国家一級演員、中国国家京劇院俳優、演出家
幼少より、著名な指導者や俳優から指導を受け、劇院の多くの作品に出演。中国第一回演劇祭、香港返還記念文芸イベントなどの重要な行事に演出、技術指導、舞踊、殺陣振付などで参加し、多くの創作賞、作品賞などを受賞。また日本でも、スーパー歌舞伎・京劇『リュウオー』や、日本との合作京劇『坂本龍馬』などで主要キャスト、スタッフとして参加し高い評価を得る。これまで米国、カナダ、日本、スペイン、フランス、イタリア等に訪問し、講演や各界との文化交流活動を行っている。 |
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主なキャスト:趙永偉(ちょう えいい) |
中国国家京劇院主演俳優、国家一級俳優、全国中央企業青年聯合会委員、中国戯劇家協会会員。
幼少の頃より厳しい修行を経て、多くの師の教えを受ける。京劇界の名優で著名芸術家の王金?、張雲渓に師事し、楊派武生(立ち回りを専門とする武将役)の継承者。中国国内で現在、最も優秀な武生俳優の一人である。最近は、国内外で京劇の更なる振興を推し進めることに力を注いでおり、各大学等で講演をし、若い観衆との交流も広げている。 |
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主なキャスト:石山雄太(いしやま ゆうた) |
東京・浅草生まれ。小学生のときTVで京劇の孫悟空の演技を見て魅了され、京劇俳優を志す。関東国際高校を卒業後、中国戯曲学院(中国で京劇を専門に教える唯一の専門大学)附属中に留学。2001年同学院の大学卒業後、外国人初のプロの京劇俳優として中国京劇院(現・中国国家京劇院、中国政府直属の京劇院)に入団、現在に至る。外部公演も多数。専門の役柄は立ち回りを交えた幅広い演技力を要求される道化役の「武丑」。 |
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全国公演スケジュール |
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公演月日 |
開演時間 |
公演会場 |
チケットお問い合わせ先 |
10月 |
7 |
水 |
14:00/18:30 |
愛知県芸術劇場大ホール |
MIN-ON中部 |
052(261)5391 |
8 |
木 |
14:00 |
愛知県芸術劇場大ホール |
9 |
金 |
14:00/18:30 |
宇都宮市文化会館 |
MIN-ON推進2部 |
03(5362)3455 |
11 |
日 |
14:00/18:30 |
松山市民会館 |
MIN-ON松山 |
089(924)7252 |
13 |
火 |
14:00/18:30 |
アルファあなぶきホール(香川県県民ホール) |
MIN-ON高松 |
087(822)9210 |
14 |
水 |
14:00/18:30 |
広島厚生年金会館 |
MIN-ON広島 |
082(567)0585 |
16 |
金 |
14:00/18:30 |
岡山市民会館 |
MIN-ON岡山 |
086(243)2878 |
18 |
日 |
14:00/18:30 |
九州厚生年金会館 |
MIN-ON北九州 |
093(884)1833 |
20 |
火 |
14:00/19:00 |
福岡サンパレスホテル&ホール |
MIN-ON福岡 |
092(629)3050 |
21 |
水 |
19:00 |
大分iichikoグランシアタ |
MIN-ON大分 |
097(553)5990 |
22 |
木 |
18:30 |
下関市民会館 |
MIN-ON下関 |
083(267)7909 |
25 |
日 |
14:00/18:30 |
茨城県立県民文化センター |
MIN-ON推進2部 |
03(5362)3455 |
26 |
月 |
14:00/18:30 |
東京エレクトロンホール宮城 |
MIN-ON仙台 |
022(222)1371 |
28 |
水 |
14:00/18:30 |
群馬音楽センター |
MIN-ON推進2部 |
03(5362)3455 |
29 |
木 |
19:00 |
オーバード・ホール(富山市芸術文化ホール) |
11月 |
1 |
日 |
14:00/18:00 |
福島県文化センター大ホール |
MIN-ON福島 |
024(593)4621 |
3 |
火 |
14:00/18:30 |
北海道厚生年金会館 |
MIN-ON札幌 |
011(642)5601 |
8 |
日 |
13:00/17:00 |
市川市文化会館 |
MIN-ONインフォメーションセンター |
03(3226)9999 |
9 |
月 |
18:30 |
一宮市民会館 |
MIN-ON中部 |
052(261)5391 |
10 |
火 |
18:30 |
ホクト文化ホール(長野県県民文化会館) |
MIN-ON推進2部 |
03(5362)3455 |
12 |
木 |
14:00/18:30 |
アクトシティ浜松 |
13 |
金 |
14:00/18:30 |
静岡市民文化会館 |
17 |
火 |
14:00/18:30 |
神奈川県民ホール |
MIN-ONインフォメーションセンター |
03(3226)9999 |
18 |
水 |
14:00/18:30 |
大宮ソニックシティ |
20 |
金 |
14:00/18:30 |
新潟テルサ |
MIN-ON推進2部 |
03(5362)3455 |
22 |
日 |
14:00 |
石川厚生年金会館 |
25 |
水 |
14:00/18:30 |
中野サンプラザホール |
MIN-ONインフォメーションセンター |
03(3226)9999 |
26 |
木 |
14:00/18:30 |
中野サンプラザホール |
27 |
金 |
18:30 |
山梨県立県民文化ホール |
12月 |
1 |
火 |
14:30/18:30 |
神戸国際会館こくさいホール |
MIN-ON関西 |
06(6762)6130 |
2 |
水 |
14:30/18:30 |
兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール |
4 |
金 |
14:30/18:30 |
京都会館第1ホール |
6 |
日 |
14:00/18:00 |
浪切ホール大ホール |
7 |
月 |
18:30 |
島根県民会館 |
MIN-ON中国 |
082(567)0585 |
9 |
水 |
14:30/18:30 |
大阪厚生年金会館大ホール |
MIN-ON関西 |
06(6762)6130 |
10 |
木 |
14:30/18:30 |
大阪厚生年金会館大ホール |
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2009年10月21日現在 |
※諸般の事情により、日程・会場等を変更する場合がございます。 |
公演に関するお問い合わせ:民音 広報宣伝部03-5362-3440(平日9:00~17:30) |