来日メンバー プロフィール


スヴェルリル・グヴズヨウンソン
(芸術監督、カウンターテナー)
 ボレアリス・アンサンブルの芸術監督を務めるスヴェルリル・グヴズヨウンソンは、アイスランドの
音楽シーンに欠かせない音楽家のひとり。ボーイソプラノとして音楽の道を歩み始め、ロンドン留学
を終えた後、カウンターテナー歌手としてデビューした。
現代音楽をはじめとするクラシカル音楽のほか、ラジオとテレビのための音楽、劇場と映画のため
の音楽など、彼は驚異的なレパートリーをこなす。そして、音楽史に埋もれてしまった作品の研究者
として草分け的存在のスヴェルリルは、みずから発掘した中世アイスランドの作品を国内外のコンサ
ートで紹介する。中世の音楽のための男声ヴォーカルアンサンブル、ヴォーチェス・トゥーレスのリー
ダーとしての活動のほか、プロデューサー、あるいは芸術監督としてさまざまなプロジェクトに加わる。
CD録音も多く、中世アイスランドの民謡を歌った「エピタフ (墓碑銘)」 (Opus111) と、フロウズマル・
インギ・シーグルビョルンソンがイーサク・ハルザルソンの詩に作曲した歌曲集〈ストックセイリ〉 (ITM7-13) が代表的録音。



ヴォーチェス・トゥーレス
【メンバー】
シーグルズル・ハトルドウルソン (チェロ、ヴォーカル)
エイナル・ヨウハネソン (クラリネット、ヴォーカル)
エッゲルト・パウルソン (打楽器、ヴォーカル)
アウルンゲイル・ヘイダル・ヘイクソン (中世楽器)
グヴズレイグル・ヴィクトルソン (ヴォーカル)
エイリークル・フレイン・ヘルガソン (ヴォーカル)

 ヴォーチェス・トゥーレスは中世アイスランド音楽の演奏を目的に、レイキャヴィーク、ロンドン、ウィーンで学んだ男声ヴォーカルによるアンサンブル。ヴォーカルと楽器を担当するシーグルズル・ハトルドウルソン、エイナル・ヨウハネソン、エッゲルト・パウルソン、ヴォーカルのグヴズレイグル・ヴィクトルソンとエイリークル・フレイン・ヘルガソン、中世の楽器を演奏するアウルンゲイル・ヘイダル・ヘイクソンを加えた6人がメンバー。1992年に活動を開始。中世音楽の研究家、カウンターテナー歌手のスヴェルリル・グヴズヨウンソンとの共演が多く、2003年7月、オランダのユトレヒトで行われた第20回アーリーミュージック・フェスティヴァルにもいっしょに参加。聖ペテロ教会で行った中世アイスランド音楽のコンサートは満員の盛況を呈した。1400年頃の手稿譜による、アイスランド唯一の聖人、聖ソルラウクのための音楽を集めた「聖ソルラウクの聖務日課」の録音は、CD4枚を要する大作となる。



マルタ・グヴズルーン・ハトルドウルスドウッティル
(ソプラノ歌手)
 アイスランドを代表するソプラノ歌手。レイキャヴィーク音楽大学を卒業後、ミュンヘンに留学。ジークリンデ・カーマンとダフネ・エヴェンゲラトスに師事した。ソロイスト・デビュー後は、リサイタルを行いながらオーケストラやアンサンブルとも共演。ルネサンスとバロック期の音楽、現代の作品、民謡を主なレパートリーとする。スカウルホルト・サマーコンサートやレイキャヴィーク芸術祭などアイスランド国内のフェスティヴァルの他、プダペストで開催される春の音楽祭にも参加。オペラとミュージカルの舞台では主役を務め、スカンディナヴィア諸国とヨーロッパ各地へのツアーなど、幅広い活動を行う。CD録音も多く、代表的録音は、アトリ・ヘイミル・スヴェインソンのオラトリオ〈時と水〉 (cpo 999 865-2)と、オットルン・マグヌーソンのピアノで歌った「アイスランド民謡集」 (SMK2)。


オットルン・マグヌーソン
(ピアノ)
 ピアニスト、オットルン・マグヌーソンは北東部、オウラフスフィヨルドの生まれ。アイスランド第2の都市アークレイリの音楽学校を経て、マンチェスターとベルリンに留学。その後、ロンドンのギルドホール音楽演劇学校に移り、イリーナ・パヴロヴナ、ルイス・ケントナーらに師事。ジョージ・ハジニコスから教わった合理的な奏法が、彼の演奏に大きな影響を与えた。ソロイスト、室内楽奏者として活躍するオットルンの演奏は、作品に対する洞察、とりわけ、使命感をもって紹介する同時代の音楽の表現が高く評価されている。1991年秋の日本ツアー以後、フィンランドのクフモ室内楽フェスティヴァルへの参加も含め、海外での活動も多い。彼が録音した、アイスランドのピアノ音楽 (ITM8-02)、ヨウン・レイフスのピアノ作品全集 (BIS CD692)、パウトル・イーソウルヴソンのピアノ作品集 (ITM7-10) は貴重なディスク。テノールのフィンヌル・ビャルナソンと共演したヨウン・レイフスの歌曲全集 (SMK20) は2002年アイスランド音楽賞を受賞した。


パルス・プロ・トート
【メンバー】
ラウラ・ステファウンスドウッティル (ダンサー、振付師)
グヴズニ・フランソン (作曲家、クラリネット奏者)

 ダンスと音楽のトータル・パフォーマンスをめざしダンス・シアターとして、ダンサーで振付師のラウラ・ステファウンスドウッティルが1986年に創設した。ビジュアル要素を駆使した舞台は、芸術性を評価され、ヘルシンキ国際振付コンペティション (2001年) とシュトゥットガルトのソロダンス・シアター・フェスティヴァル (2002年) では第1位を受賞した。共同で運営にあたる作曲家のグヴズニ・フランソンはクラリネット奏者。独奏者、CAPUTアンサンブルのメンバーとして活躍する現代アイスランドを代表する音楽家のひとり。


ダンサー
ロヴィーサ・グンナルスドウッティル
イーヴァル・オットルン・スヴェルリソン


スタッフ(舞台デザイン、衣装デザイン)
エリーン・エッダ・アウルナドウッティル