~生・旦・浄・丑~
○役柄の紹介

生(ション)男性役
  中高年の役は「老生」といいます。若い男役は「小生」、いわゆる二枚目役です。そして、厳しい訓練に裏打ちされた激しい立ち回りを専門とするのは「武生」といいます。
「武生」で、今公演で活躍する「孫悟空」はその典型的な存在です。


旦(タン)女性役
  女性役は、元々は歌舞伎の女形のように男性が女性の役を演じていました。最近では男性が演じることは少なく女性が演じることが多いようです。レスリーチャンが映画「さらば我が愛」で演じていたのは「旦」にあたるわけです。「花旦」はヒロインのことで、歌唱の実力、演技力、そして、美貌が求められます。老女役は「老旦」、立ち回り中心の役は「武旦」、女将軍役は「刀馬旦」と言います。

浄(チンまたはジン)
  顔に特徴的な隈取り(特殊メイク)とひげを付け、劇中、重要な役柄をこなします。大臣、将軍、豪傑などの役に扮します。隈取りにはとても多くの種類がありますが、役ごとにその隈取の様式は決まっていて、用いる色や柄によって、その人物の性格等を象徴しているのです。

丑(チョウ)道化役
  顔の中心を白く塗っているのですぐに分かります。舞台にユーモラスな雰囲気をもたらすコミカルなキャラクターを演じます。時には客席に声をかけて舞台と客席をつなぐ役目をするなど特殊な存在です。「文丑」は文字通り話役。「武丑」は軽業士のような身のこなしが要求されます。
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